盆栽は、小さな樹木を鉢に植え、手入れをすることで美しい風景を楽しむ日本の伝統的な植物栽培法です。
盆栽の魅力は、樹木の成長を自分の手でコントロールできることにあります。
その中でも、針金かけは盆栽の形を整えるために欠かせない作業です。
今回は、盆栽初心者の方に向けて、針金かけの基本的な手順とポイントについて解説していきます。
針金かけの7ステップ
ステップ1: 樹木の形を想像する
最初に、針金かけの目的を明確にしましょう。
どのような形にしたいのか、イメージを持つことが重要です。
樹木の形を想像し、それに合わせて針金の配置を考えましょう。
例えば懸崖という形にしたいなら、この時点で懸崖っぽく曲げておくわけです。
ステップ2: 針金を選ぶ
針金は、樹木の太さや硬さに合わせて適切なものを選びます。
一般的には、「銅線」か「アルミ線」が使われます。
太さは、樹木の太さに比べて約1/3程度のものを選びます。
針金はアルミ線と銅線の2種類
- 銅線=上級者向け、太い木にかける、銅線より硬い
- アルミ線=初心者向け、細い木にかける、銅線より柔らかい
1~2年など長期間かけて置く場合は「銅線」
ソレ以外の時は「アルミ線」
ステップ3: 針金の長さを計算する
針金の長さは、樹木の高さや枝の長さに応じて計算します。
基本的には、針金を巻き付ける部分の長さに加えて、余裕を持たせるために10cm程度余分に計算しましょう。
一番安いニッパーで切っても問題ありません。
盆栽に当てながら切るのが簡単です。
失敗しても切り直せば良いので、リスクはありません。
ニッパー(針金切り)
盆栽はアルミ線か銅線を切るだけなので、
あまり気にする必要はありません。
プラモデルの世界だと、
それなりのニッパーが必要ですが、
盆栽なら切れればOKです。
ステップ4: 針金を巻き付ける
まず、樹木の根元から針金を巻き付けます。
巻き付ける際には、均等に力をかけることが大切です。
針金は、枝が太いほど力を入れる必要があります。
慣れないうちは、アルミ線でも巻く時に力を使います。
ステップ5: 針金を曲げる
針金を巻き付けたら、必要に応じて曲げて形を整えます。
まっすぐな針金は、自然な形にならないため、曲げて調整しましょう。
もちろん、曲げ過ぎると折れます。
ステップ6: 針金を固定する
針金を曲げたら、しっかりと固定しましょう。
針金が緩んでしまうと、形を保つことができません。
ヤットコ
ヤットコの役割は
- 緩んだ針金を締め付ける
- 先端を枝に沿わす
- 起点を固定する
など様々です。
是非、手に入れておきましょう。
ステップ7: 定期的なメンテナンス
針金かけは一時的な作業ではなく、定期的にメンテナンスする必要があります。
樹木の成長に合わせて、針金を調整することが大切です。
成長が早い樹木ほど、頻繁にメンテナンスが必要です。
例えば成長が速い樹木に針金をかけっぱなしにしておくと、針金傷ができます。
盆栽の針金かけは、樹木の形を整えるために欠かせない作業です。
実際の写真
底の針金かけ
鉢の底までかけたほうが、
針金自体は効きます。
ただ小さい木なら、
底にかけなくても大丈夫です。
終わりに
針金かけには、樹木の形を想像することから始まり、針金を巻き付けて曲げて固定するという7つのステップがあります。
初めての方でも、基本の手順を押さえれば針金かけは簡単に行えます。
定期的なメンテナンスを行いながら、美しい盆栽を育てましょう。
盆栽の魅力は、自分の手で樹木の成長をコントロールできることにあります。
針金かけを通じて、盆栽の楽しさを体験してみてください。